日本の労働環境は、残業も多く、有休も十分使えないような状態が長年続いている。
「先進国」と呼ばれるカテゴリーの中で見たら、かなりひどい部類だ。
残業代が出るならまだいいが、残業代を払わないで働かせる企業というのは何なのか。
何の対価にもならない労働をさせることができる状態はおかしすぎる。
その従業員を誰かからお金を出して買ってきたのか。
こんなのじゃあ、ただ雇用主に奉仕する奴隷状態じゃあないか。
その企業で働くのが、お金のためでなく、すごいスキルを学ぶことができるとか理由があるなら少しは理解できるが、そうでなかったら何のために働いているのか本当にわからない。
「ブラック企業」 や「社蓄」という言葉が普通に使われるようになった世の中。
最近では、ブラックバイトもあるとか。
こういう言葉に、そろそろ笑えない状態になってきているのではないか。
残業代ゼロ法案まで企業と一部政治家がつるんで通そうとしてるみたいだし、このままだと労働環境はさらに悪化しそうだ。
過酷な労働環境で働かせるブラック企業に1人でも抵抗する
どうしようもない状況だけど、俺はただ黙っているというのをしたくない性質。
だからといって何ができるのか。
1人では、やれることなんてたかがしれている。
だけれど、このまま黙って見過ごしているわけにもいかない。
そういうわけで、俺は「1人ブラック企業撲滅運動」を数年前に始めた。
従業員に過酷な労働をさせるブラックな企業の商品はできるだけ買わないと決めた。
俺自身、たいした収入もない、日本全体からみればかなり貧乏な底辺層だ。
金がなければ、安いものを買うという方向に流れそうだが、そうしていれば、ブラック企業に金が回っていく。
ブラック企業にお金が回れば、さらに規模を拡大して、そこで働く人も増え、そういう労働環境が拡がる。
ブラック企業が大きくなれば、政治にも口出しして、さらに労働者をこき使えるようにロビイングし始めるだろう。
(すでにこういうふうになっていると思うが)
なので、金がないからと言って、単に安いものを買うのではなく、従業員を大切にしている企業やできるだけ丁寧に商品を作っている人たちから買うことにしている。
ファストファッションに漂うブラック企業の香り
たとえば、衣服。
ファストファッションといわれるものがなぜ安いかといえば、海外の一番安いところから安くするために除草剤や殺虫剤を使った環境負荷の高い材料を買って、通貨レートも人件費も安い国を選んで工場を作って、労働者には厳しい環境化で生産させるからだ。
そういう企業の商品は、なんだかんだ言って質が悪い。
1シーズン着ただけでもずいぶんと消耗する。
Tシャツの襟とか靴下のゴムなんてビロビロに伸びてしまうこともある。
店舗の従業員にもそういう企業の経営態度がでていると俺は感じていて、そういう店舗のスタッフはやることがたくさんあって忙しそうだし、マニュアル通りにやっているから、ロボットのような受け答えをする人が多い気がする。
見るからに仕事が楽しそうではない。
俺は服自体をあまり買わなくはなっているけれど、たまに必要になったときでも、お金が稼げれば何でもOKみたいな企業の店舗では、できるだけお金を使わないことにしている。
その代わりに、古着で質のいいものを見つけたときや、製造工程がちゃんとしていそうな企業の商品をセールで格安になったときに買っている。
(すいません、貧乏なので、定価では買えません)
結局、そういう商品のほうが長く使えるから、コスパもよかったりする。
こんなふうにブラック企業に異を唱えるような行動をとっている人は、すでにけっこう多いんじゃないかとおもうんだけど俺の勝手な思い込みだろうか。
いや、多かったら、こんなにブラック企業ははびこらないか。
飲食業界にもブラック企業が蔓延る
外食産業だって、ブラック企業の温床といわれている。
俺は貧乏だから基本的に自炊しているので、外食の機会は少ない。
それでも、外食するときには、どんな食材を使っているのかできるだけチェックする。
遺伝子組み換えだったり、農薬がふんだんに使われたものだったら、安くても結局身体に良くない。
病気の元を食べているようなものだ。
「ただちに影響はない」というのは、少し昔によく聞いた言葉だが、こういう食材も後になって影響が出たにしても、時間があいているので因果関係を証明するのは難しくなる。
そのため、企業側も責任をとらされる可能性が低い。
ただ安い店でこういう食材を使っているところが繁盛すれば、食材を作る側の農家も、とにかく安く作って利益を出そうとするところが増える。
こういう循環が続けば、金儲けだけにはしる人に金がいくだけで、良心をもった人にはお金が回ってこなくなる。
そんな世界が良いとは思えない。
多数の人を不幸にするブラック企業に1人でも対抗する
こうした理由から、値段が安いだけで食材に無頓着な店や、従業員をあまりにひどい労働環境で働かせているところでは、俺はできるだけ食事をしないことにしている。
あんまり厳しくやると友達と外食できなくなるので、適度に崩しながらユルく実践しているところだ。
続ける秘訣は、すこしユルくやること。
ブラック企業撲滅運動をやる人が増えれば、あまりにひどい企業は利益を得られず、自然と消滅していくのではないか。
従業員を大切にしている企業では、その従業員も幸せになるだろうから、モチベーションがあがって、いいものをつくることにつながり、結果として会社が繁栄していく。
お金の使い方が世界のあり方を決めている。
理想的すぎますか?
でも、俺はこっちのほうの循環を信じたいので1人でも続けます。
もうこれ以上、自分と金だけのことしか考えていない企業が潤っていく世界を見たくないので。
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