家を借りている人にとって、毎月かかる固定費のうち、家賃は大きな割合を占めているのではないだろうか。
節約生活をしている人は、家賃をいかに下げるか試行錯誤してきたに違いない。
家賃が下がれば、働きたくない人は働く時間を減らせるし、低所得者の人は生活がグッと楽になる。
「普通」に働いている人でも、家賃が下がればその浮いた分で貯金ができるだろう。
東京だと、都心まで電車で30分~40分のところくらいで、風呂とトイレが部屋についているマンションタイプの物件なら狭い部屋でも5万はとられる。
3万程度だと、まず風呂なしでボロボロの木造住宅ということがほとんどだ。
こういう物件の場合、さらに銭湯やスポーツジムを風呂代わりに使っても1ヶ月1万くらいかかって、結局4万円くらいになってしまう。
風呂とトイレのある駅から徒歩20分くらいのかなりの築年数がいった木造物件で、家賃が4万円台くらいだろう。
3万円程度で風呂・トイレつきの安い物件もないことはないが、そういう物件は都心まで電車で1時間以上かかったり、アクセスが悪いことが多い。
あの満員電車に1時間以上乗るのは、かなりのストレスがかかる。
できるならやりたくないのは誰もが思うことだろう。
東京圏でなければ、都会でも家賃が安く節約できる
家賃について考えるとき、東京圏の外に目を向けてみると家賃はぐんと下がる。
東京の外に出ることは、固定費を節約するためにできる物件探しのコツの1つなのだ。
関西圏なら、大都市の大阪を例にとっても、家賃はかなり安い。
中心地からすぐのところでも、1980年代築とか少し古い物件であれば、3万円台の格安な家賃で20㎡くらいの1Kの物件が見つかることも少なくない。
古いといっても、内装がボロボロとかではなく、きちんと手入れもされている。
もちろん風呂・トイレつきだ。
関西は敷金・礼金が高いと言われてきたが、調べてみるとがけっこうある。
試しに都道府県を選んだ後に、「絞込み検索」の欄にある「賃料」で敷金なし・礼金なしにチェックして絞ってみるといいだろう。
防音性は、部屋選びをする上で一つの大きな要因となることが多いが、マンションタイプなら、木造のアパートよりは防音性が優れていることが多い。
東京で4万くらいの安い物件は、ほとんどが木造で隣の音が筒抜け。
隣の人が電話している声が聞こえるくらいのところもある。
防音面を気にする人にとっては、これはかなりのストレスとなる。
3万円と少しくらいでも、隣の音がたいして気にならないマンションタイプに住むことができるなら、お金がない人にとっては好都合だろう。
家賃が安いからといって、大阪で働く場合の給料が東京の半分なんてことはない。
若干低いけど、家賃など物価を考えれば、コストパフォーマンスはいい。
できるだけ働きたくないとか、自分の時間が欲しいという人にとっては、なんとも好都合な場所である。
お金を貯めたい人にも東京で働くよりも大阪のほうがコストパフォーマンスがいいかもしれない。
東京はお金がない低所得者には住みにくい?
東京は文化的施設やレストランや服のお店も多く、確かに人を惹きつけるポイントはたくさんある。
イベントも多いし、暇をつぶすには困らない都市だ。
むしろいろいろとありすぎて、どこに行くか選ぶのにも困るくらいだろう。
一方、東京は何をするにもお金がかかるし、家賃も高いので、生きているだけでお金のかかる場所でもある。
新しいものは東京から発信されることが多いし、消費の誘惑も多い。
そう思ってみると、低所得者にはあまり向いていない都市なのかもしれない。
お金を持っていて消費しまくる生活が好きな人には絶好の場所かもしれないが。
東京の外、地方移住で生活が楽になる人もいる
東京で暮す理由として「仕事」は大きな要因だ。
東京じゃないと、仕事の種類も限られる。
確かにそれは一理ある。
東京は人の数が多い分、仕事の種類も数も豊富なのは確かだ。
また、特殊な仕事で東京にしかないものもあるだろう。
だけれど、逆に東京で人気の仕事でも地方都市では人が足りてない場合もある。
地方都市に目を向けて、自分に合った仕事を見つけられる人もいる。
俺の友人は、ライターの仕事を東京でしていたが、九州に移住してからも同じ仕事をみつけて働いている。
看護師や薬剤師の知人は、日本なら仕事を見つけるのには苦労しないと言っていた。
何かちょっとしたスキルがあって、フリーランスでも仕事ができる人は、東京でなくてもネットで仕事を探せば生きていけないこともない。
CrowdWorks(クラウドワークス)やBizseekなどのウェブサイトをみてみるといいだろう。
ライティング、翻訳、プログラミング、デザイン、イラストなど何か自分にもできることがあるかもしれない。
IT系のスキルがある人はフリーランスでも仕事を見つけやすい
WEB関連のスキルがある人は、フリーランスでも高収入が可能だ。
プログラミングや、サイト制作、運営ディレクション等の経験がある人は、すでにそのスキルをつかってフリーランスで仕事をできるかもしれない。
こういうところは、一つの仕事が終わった後も、次の仕事のフォローをしてくれたりするので、気持ち的にも安心だろう。
IT系フリーランスのための仕事探しをするなら、「レバテックフリーランス」や、すでにフリーランスの人には有名なCrowdWorks(クラウドワークス)がITの専門職向けに運営しているクラウドテックなどのサイトがある。
興味がある人は、どんな仕事があるのかチェックしてみるといいだろう。
ネットショップを運営して、オリジナルの小物を売ってみる
現在は、をはじめ、ネットショップを作ることが簡単になっているので、アクセサリーやバッグやTシャツなどを自作できる人は、ネット上で販売してみたら、好きなことで稼ぐ第一歩につながる可能性もあるだろう。
家賃を安くして生活コストを下げることができれば、独立・開業する難易度も下がるに違いない。
スキルなんてない人でも地方移住できる
一方で、俺のようにキャリアとかステイタスをどっかに忘れてきてしまった人間には、あまり縛りがない。
大したスキルのない俺でも、東京を出て、生活する程度のお金を得る仕事を見つけるのはそこまで難しいことではなかった。
自分がつまらないと思う仕事はしたくないので、それなりに選別しても仕事は見つかった。
(もちろん正社員の仕事ではないが、週5日雇われて働く仕事を俺はやりたいと思わないので問題ない)
地方都市は給料が低いと思うかもしれないが、意外と もあったりする。
動く前はいろいろと心配はあるが、実際に行動してしまうとなんとかなるものだ。
同じ人間が住んでいるのだから、ある程度の規模のところなら必要とされることも同じだし、同じような仕事もあることが多い。
実際に、東京に住んでいた知人で他にも、札幌、大阪、名古屋、京都、仙台などに移住した人もいるが、特に仕事には困っていないようだ。
地方移住の最初の一歩として「地域おこし協力隊」に参加し、お金を得る手段をとりあえず作ってから移住している友人も数人いる。
「地域おこし協力隊」は地域の住民とも必然的に関わることになるので、人脈もつくりやすく、自分の住みたい地域と何も縁のないところから移住をしたいと思っている人には、使えるプログラムの1つだろう。
東京に住んでいて、家賃に圧迫されて生活がきついな~と思っている人は、ちょっと調べてみれば家賃が安くて環境もいい、自分にあった居場所を見つけることができるかもしれない。
地域おこし協力隊に興味のある人は、資料をチェックしてみるといいだろう。
東京の人間関係を捨てるのが怖い
東京に学生の頃から住んでいて、友人関係あるから東京を離れたくないという人もいるだろう。
それはその通りで、人間関係というのは人生においても重要な要素だから大事にしたほうがいい。
特に寂しがりやの人は、一度つくった人間関係への依存度が高いので、そこを手放すのにはリスクがある。
だけれど、1人でも時間を過ごせる人なら、少しくらい疎遠になっても大きな問題にはならないだろう。
俺も、長いこと東京に暮らしてきた。
最初の1、2年は東京の消費生活を楽しめたが、年月を経るにつれ、そういう生活にも飽きてきた。
そして次第に、家賃のために何日働いているんだろうか、と生活に疑問がわくようになり、東京がそこまで暮らしやすいところだとも思わなくなった。
海外に住んでみたあとは、東京をさらに相対化して見れるようになったのか、言われているほどの魅力はないと思うに至った。
だから、現在は東京の外に引越して、どこが暮らしやすいかいろいろ試しているところだ。
実際、東京の外に出てみて、東京の友達との関係は少し疎遠になったけど、メールや電話はいつでもできるし、たまに遊びに行ったり来たりもするし、寂しい思いもした覚えがない。
引越し先で新たに人間関係を作るのは少し面倒くさいけど、家賃が下がって生活が楽になったし、その分のメリットはあったと思う。
何より無駄に働きたくない俺にとっては、働く時間を減らして自由な時間を得たことにより、幸福感が上がった。
俺のように、特に自分に捨てるものもない人間なら、東京でギリギリで生活するより、東京の外に出て生活してみるというのも、無数にあるうちの1つの生き方として試してみる価値はあるだろう。
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