最近、毎日が同じことの繰り返しになりつつあり、ちょっとつまらないなぁと感じていた。
新しい刺激が足りていなかったのかもしれない。
俺はけっこう飽きっぽい。
仕事で言うとデスクワークで書類を処理するような作業だとすぐに飽きてしまって続けていられない。
同じ場所でじっと座っていてもすぐに飽きてしまう。
そんな俺の性格なので、毎日が繰り返しだけの生活になってしまうといけないらしい。
たまにちょっと規則から外れたようなことを与えてあげないとダメなようだ。
前からそういうことはわかっていたのだけれど、夏だからか気力が落ちていて、新しい刺激を注入することができていなかった。
そんなやる気のでない7月の中旬、7月末に開催されるフジロックフェスティバルに行ってみようかなと思い立った。
今年は何組か見たいな~と思っていたミュージシャンが出演することになっていた。
フジロックは高い! 行くにはかなりお金がかかる
フジロックは10年前くらいにも行ったけれど、それからしばらく足が遠のいていた。
何よりチケットが高く、普通に3日間行こうとするとチケット代で4万くらいかかる。
それから移動費や宿泊代、食費などを一般的な方法で支払うと、10万くらいかかってしまってもおかしくない。
東南アジア行きの航空券を買って1ヶ月滞在できるくらいの値段だ。
こんなの貧乏人には行くなと言っているようなものだ。
これはサラリーマンのためのフェスといっても過言ではない。
(ちなみにフジロックは世界一高いフェスともいわれているようだ)
俺は海外に住んでいるときに音楽フェスに何回か行ったこともあるけれど、だいたい3日から数日で20000円いかないくらいだったし、けっこうすごいミュージシャンを観ることができたので、それに比べてフジロックは高いと感じてしまう。
そういうことがあって、足が遠のいていたのだが、今年は先ほど述べた毎日の繰り返しに飽きてしまったというのもあるので、気分転換に行ってやろうと思い立った。
しかし、普通に行こうとするとお金がかなりかかる。
どうにか少しでも安く行く方法はないものか。
そこで開催日までの1週間で試行錯誤してみた。
フジロックフェスティバルに少しでも安く行く方法
フジロックにはあえて3日間も行かない
まず俺はフジロックには3日間もいかない。
3日間、すさまじく観たいミュージシャンがたくさんラインナップされているなら、4万円は高いよな~と思いながらも頑張っていくかもしれない。
しかし、俺にとっては、フジロックがそんなラインナップになることは今までなかった。
観たいな~と思うミュージシャンが何組か別の日にラインナップされていたら、フジロックでなく個別のライブに行く。
屋外でなく屋内の会場の方が、音響も設備がいいし。
3日間いくと、めちゃくちゃ疲れるのも、もう1つの理由だ。
フジロックは苗場のスキー場を借りてやっていて、ステージ間にかなり距離があって、しかも、めちゃくちゃ人でいっぱいにも関わらず座るところも少ない。
そんな状態で3日も行ったら日に日に疲労が溜まりグッタリしてしまうわけである。
毎年行っている友人でさえ、3日目はもう身体に疲れがいっぱいで、ステージ移動が面倒くさくなって、観たかったミュージシャンのアクトを諦めるほどだ。
もう1つの理由は、あまりにライブを観ると、だんだんと音楽を聴いている高揚感も減る。
喉が渇いているときに飲む炭酸飲料は、1口目が格段に美味い。
2口目、3口目になるにしたがい、美味さは落ちていく。
1ヶ月くらい長期で海外旅行したことがある人は、世界遺産などの観光スポットにいくつもいっていると、だんだんどうでもよくなってきて、近くに世界遺産があっても、まあいっかとスルーしてしまった経験がある人もいるだろう。
音楽でも同じである。
3日間も朝から晩までライブを観続けていれば、途中からどうでもよくなってくる。
フジロックのステージはいくつもあるが、互いにかなり離れているので、「あのミュージシャンみたいけれど、あのステージまで遠いんだよな~、もう疲れたし、まあいいか……」なんて思って、スルーしてしまうこともけっこう起こる。
そういうわけで、観たいミュージシャンが1番多い1日だけに絞っていけばチケット代も宿泊代も抑えられるし満足度も高くなるのである。
まあ、こんなのは金がなくてフジロックに3日間行く余裕のない貧乏人の屁理屈かもしれないが……
苗場までの移動手段
そして移動方法。
新幹線でいくのが、お金はあるが時間のないサラリーマン的な発想だ。
お金はないが時間があるドロップアウト的な発想では、そんなにお金を払いたくない。
いつもなら長距離移動では、高速バスの昼行便を使う。
フジロックには日本の各都市からの長距離バスもあるので、ちょっとでも安く済ませたい人は使ってみるといいだろう。
だがよく考えてみれば、7月末ということで青春18きっぷが発売されているではないか。
青春18切符は今さら説明する必要もないだろうが、11850円で期限内のうち5日、JRの普通列車に乗り放題になる切符である。
しかもこの5日というのは連続した5日でなく、自分で好きな日を選べるというのはうれしい。
1日あたり2370円で時間の許す限りどこまでも乗れる。
たとえば、東京駅~大阪駅間は片道8750円だけれど、これも2370円でいけることになる。
だいたいこの区間だと9時間くらいはかかるので新幹線に比べるとだいぶ時間はかかることになるが、1万円以上安くいけると思えば、自分の何時間分の給料なのか考えてみると、18きっぷを選ぶ人がいてもおかしくない。
俺みたいに時間がある人は、これを使えばちょっとした旅行もできる。
移動しながら外の風景を見たり本を読んだりしながらいくのも悪くない。
18きっぷが使える時期だと、高速バスさえもしのぐコスパになる。
2~3日分つかって余った18切符はチケットショップ、ヤフオク、メルカリなどで売ることができる。
特に残り1回分だけの18切符は2600~2800円くらいで売ることができるので、ちょっと得した気分になれるだろう。
というわけで、今回は青春18切符で行くことにした。
おれは今は関西に住んでいるが、実家が関東にあるのでそこを中継地点にすれば不可能ではない。
普通電車だと東京駅から越後湯沢駅まで約4時間。
名古屋からなら普通電車で約10時間半。
大阪からだと、18切符の使えるJR区間だけで来るとなると13時間くらいかかる。
遠ければ遠いほど、苦行感を感じるかもしれないが……
まあ途中でどこかに1泊して旅を楽しんでもいい。
いつもなら止まらない駅にたまに降りながら長距離移動を楽しむのも悪くない。
越後湯沢駅からはバスで会場近くまで40分くらいで行ける。
バスはチケットを持っていれば無料。
青春18きっぷだけで移動費は数万円は節約できるだろう。
コミュニケーションの得意な人はヒッチハイクという手もある。
知っている人では、RISING SUN ROCK FESTIVAL(ライジングサンロックフェスティバル)に行くため、東京から北海道までヒッチハイクしていたやつがいた。
俺は、そんなにコミュニケーションが好きなわけでもないので、ヒッチハイクはいつも選択肢にない。
1人がすきなのである。
フジロックのチケットを少しでも安く手に入れる方法
次はチケットである。
3日券で4万円と少し、1日券も19000円。
クソ高い。
前売りならもう少しやすくなるけれど、俺はラインナップもちゃんと発表されていない時点でチケットを買う気にはならなかった。
先にも言ったが、1日券でも海外なら3日間の音楽フェスのチケットに匹敵する。
これはどうにかしたい。
ヤフオクやメルカリを物色してみると、1週間前では出品されているチケットはだいたい定価だった。
そこで、俺はギリギリまで買わないことにした。
数日前くらいになって、余ってしまったチケットをどうしてもサバきたい人たちが焦ってきて、少しは安くするだろうと思ったのだ。
そして直前にヤフオクで15000円でチケットをした。
半額くらいでチケットが欲しかったが、今年はだいたいこれくらいが相場なようだった。
受け渡しは当日の会場外で手渡し。
問題は全然なく、すんなり会場に入ることができた。
フジロックの宿泊、少しでも安い場所を探してみる
俺はチケットをとるまえに、宿泊予約をした。
フジロックで宿泊する方法は、会場内のテントサイトのチケットを買って自分でテントを設営して泊るか、会場近くの民宿に泊ったり、車で行って駐車場で車中泊をするなど、いろいろある。
苗場プリンスホテルが会場の横にあるが、そういうのはお金があるリッチな人間がやることだ。
俺とは縁がない。
となると近くの民宿が候補にあがる。
フジロックの会場から近くの宿泊できるところは早い時期に埋まっていってしまう。
近くの民宿が埋まってしまえば、会場からバスで40分もかかる湯沢駅近くの宿泊場所しかなくなる。
キャンプをする方法もあるが、俺はキャンプ道具をもっていない。
フジロックのためだけにキャンプ道具を揃えていたら、逆に高くつく。
そこで、俺はダメもとで会場近くの民宿をネットと電話で問い合わせた。
ほぼ埋まっていたが、3日連続でなら泊れるところは比較的すぐ見つかった。
しかし3人部屋なので、1人で泊るなら3人分の料金を3日分払わなくてはいけない。
フジロックの3日分のチケットの値段より高くなってしまう。
そんなところは到底無理だ。
それでも電話とネットを駆使して粘って探した。
そこで見つけたのが、相部屋。
しかも何十人もが一緒に寝るかなり大きな相部屋だ。
料金は5500円。
相部屋なのに5000円を超えるのは相当高いが、毎年行っている友達に聞くとフジロック開催期間中は会場から近いところだと1泊で5千円くらいが相場みたいだった。
1週間前だったし、会場近くに泊れるならいいかと、ここは値段を妥協した。
(越後湯沢駅近くなら、もっと安いところもあるらしい)
俺が泊ったのはロッヂ丘というところ。
倉庫みたいなところに2段ベッドが数十人分並んだ相部屋なので、夜は耳栓必須である。
俺は耳栓さえすれば問題なく寝れた。
(他の宿泊場所の相部屋は3~4人のところもある)
お風呂も深夜まで入れるので、埃と泥まみれになった身体をリフレッシュできる。
普通に考えると高いのだが、フジロックインフレーションが起こっていると思って1人納得した。
調べる手間も省ける人もいるだろうから、俺が問い合わせた会場近くの民宿で、フジロック期間中に利用できるところを他にもいくつか載せておく。
(プランの詳細がでてくるのは毎年2月~3月あたりで、フジロックが終わった8月~1月くらいまでは表示されない)
フジロックやその他の音楽フェスに必須の持ち物は携帯チェア
そういえば、小さな椅子を買った。
フジロックでも他のフェスでもそうだけれど、疲れたときに座る場所っていうのは意外と少ないし、次のライブアクトを待つ間ずっと立っているのは疲れる。
そこで、小さな携帯できる椅子が役立つわけだ。
フジロックに行くサラリーマン層は、月から金曜まで働いているしボーナスまでもらいお金をもっているので、けっこう良い椅子を持っていく。
たとえば、この HELINOX(ヘリノックス)の椅子なんてフジロックの会場で多くの持っていた。
すわり心地はいいんだろうが、フェスのためだけの椅子に1万円も使いたくはない。
キャンプが趣味なら買ってもいいかもしれないが。
そこで、俺が近所のホームセンターで買ったのは、アマゾンなどのネットショップにはのっていなかったがこういう感じのやつである。
1000円程度で買った。
夏フェスに行くのに持ち物はできるだけ少なくしたいが、これなら小さくたためてバックパックにも入るし、携帯性もいい。
重さも300g~400gくらいで、持ち運ぶのも苦にならなかった。
すわり心地だって、別に悪くもない。
ちょっと休むには十分だった。
フジロックにいくための服装にもお金をかけない
フジロックにはファッションにも金をかけてくるオシャレボーイ&ガールが多い。
山ガールみたいな女子は特に多かった。
靴は日本野鳥の会の長靴を履いている人がめちゃくちゃいた。
携帯性がいいという点はよかったのだが、普段は長靴を履かないので、見送り。
他の服も、わざわざこのためだけに買おうとなんて俺は思わなかったので、服装はいつもとそんなに変わらない恰好で行った。
Tシャツに通気のいいトラウザー、それにスニーカー。
スニーカーは泥で汚れたけれど、洗えば大丈夫だし。
あと、雨が降るので、かなり昔にアウトレットで買ったアウトドアブランドのレインジャケットも持って行った。
普通に買うと高いけど、アウトドアウェアは耐久性がよくて、ずっと使えるし悪い買い物ではない。
全体を丸めてフードの中にたたむことができて、小さくなるし。
普段も使えるし。
昔、運よくアウトレットショップのセールで激安だったことがあり4千円くらいで買えた。
今回、フジロックに行くのにかかったお金の総額は……
こういうわけで、1日だけフジロックに行ってきたわけであるが、だいたい3万円ちょっとだった。
交通費は18切符の2回分で往復4740円。
(余った分は売ります)
宿泊代が5500円。
チケットが15000円。
椅子が1000円。
その他にも、会場内での食費や雑費で5000円ちょっとくらいはかかった。
まあ、ちょっとだけ予算はオーバーしたけれど、どうにかなるくらいなので今回はまあいいか。
というわけで、けっこう疲れたけれど、ちょうどいい気分転換にはなった。
お金のかかる高いフェスに貧乏人がいくには、どうにかして節約するしかない。
また行くことがあれば、さらに安く行く方法を模索してやろう。
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