しばらく仕事をしていないと、新たに仕事をするのが億劫になる。
まだいいか、と思って先延ばしを繰り返して、ダラダラしてしまうこともある。
こういう時間は無駄と思うかもしれないが、今まで働きまくって疲れきってしまっている人の疲れは簡単にはとれないので、この時間も決して無駄にはなっていない。
一方で、無職期間を続けていると、もう働きたくなってくる。
「いやいや働く」みたいな嫌なことはできるだけしないほうがいいので、お金があればそれで全然かまわないのだが、生活資金にそこまで余裕のない人もいるだろう。
そんなお金のない貧乏な俺みたいな人は、どうしても何かしなければならない。
週5で働くのだるいしなぁ~
最近人と会ってないし、仕事の人間関係とか面倒だしなぁ
オフィスとかでまた縛られる感じが嫌なんだよねぇ~
こういった気持ちがよぎってなかなか仕事探しに取り掛かれない。
俺も以前にそこそこ長い無職期間を過ごしていたので、その気持ちはよくわかる。
清掃の仕事は、無職やニートからの仕事復帰におすすめ
俺の経験上、無職期間・ニート期間が長かった人が最初にやる仕事としておすすめできるのは清掃員の仕事だ。
ショッピングセンターやデパートやビルなど大きな施設がある場所では、どこでもメンテナンスのために掃除が必要になってくるので、この種の仕事はけっこうある。
俺が前にやっていたのは、デパートの清掃だった。
清掃員は人に気を使わず1人で仕事できるところがある
その仕事は、朝8時くらいから2時間ほどの仕事で、デパートの1フロアとその階段を1人で担当する。
最初に大きめの清掃用ワイパーでフロアを掃除して、そのあとにモップで水拭きする。
1フロアはけっこう広いので、労働時間の2時間を長くは感じないくらいの仕事量がある。
といっても、ものすごく急がなければ終わらないというわけではないくらい。
(でも完璧主義の人は、いつもどおりやっても終わらないかもしれないので、ざっと全部を終わらせてから気になるところにいこう)
仕事の最初と最後に事務所に行って、ちょっとだけ社員の人と接することにはなるが、他には運送会社の人とか担当フロアにいる開店準備中のショップ店員に挨拶するくらいだ。
仕事を始めて最初の頃は2~3回くらい、掃除のやり方を社員か他のバイトの人から教えてもらう。
その後は1人でフロアを掃除する毎日になる。
これくらいの接触だと人間関係に悩むことはあまりない。
1人でやる仕事は、仕事中に考えごとを自由にできるので俺はけっこう好きだ。
この清掃員の仕事をやっていたときも、今日これから何しようかなとか、自分の趣味のこととか、雑念の思い浮かぶままに考えていた。
清掃の仕事には、チームを組んで掃除をするところもあるので、人づきあいが苦手な人は注意しよう。
仕事の応募のときか、面接のときに確認しておけば、ミスマッチは防げるだろう。
清掃の仕事は、やる仕事の範囲が決まっているからコントロールが効く
俺は、オフィスでやる仕事で、自分の仕事の範囲を超えていろいろとイレギュラー案件をやらされて、ミスって怒られた経験が少なからずある。
そりゃあこれだけ初めてのことをいきなりやらされてたらミスるっしょ、と思ったが、なかなかそれを口に出しては言えないだろう。
(そういうことをやらせる人は大体、自分のペースを押し付けてくるような人。俺の苦手なタイプ)
一方で、俺のやった清掃の仕事は1人でやれるのもいいところだったが、自分の仕事の範囲が決まっていたのが安心感があってよかった。
2時間の間で「ここまでやったら終わり」という線が明確に決められているので、この時間までに○○までやってあれば、ちょっとゆっくりできるなとか、今日は遅めだから、少しペースをあげようとか、自分で仕事のペースをコントロールできる。
人から常に見られているわけでもないので、無駄に気を張らなくてもいいし。
アルバイトで知り合った清掃員は、思った以上に個性的な人が多かった
清掃員というと、普通の人にとっては、ユニフォームを着ていてもくもくと仕事をしている姿を見かけるくらいだから、印象が薄い人が多そうに見えるかもしれない。
しかし、それはユニフォームを脱いだ姿を知らないだけだったとしたら……
俺が仕事をしていた清掃会社にいた人たちはなかなか個性的だった。
有名大学を卒業しても就職せず小説を書いている20代の文学青年とか、芸大を目指しているが何年も落ちまくっている浪人生とか、シンガーソングライターを目指していて寡黙に仕事をこなす女の子とか。
若い人だけではない。
一回清掃会社の社員になったけれど社員がダルくなって辞めて、またバイトに戻って働いている40歳くらいのおじさんもいた。
彼は氷室恭介が好きで、仕事をしながら「KISS ME」などのお気に入りの曲をいつも口ずさんでいて、職場の雰囲気を和ませていた。
年配の方も少なくない。
元は自衛隊にいたらしいが今も自衛隊の帽子を被り続けている70歳超くらいの腰の曲がったおじいさんもいた。
いつも仕事が終わると、スタッフ用の出口のところで缶コーヒーを飲みながら、その日の天気のことから始まる世間話をしてくれる気さくな人だった。
振り返ってみれば、多様な人が集まっていて、話をしてもおもしろいな~と思える人が多かった気がする。
俺がオフィス仕事で会った人は、大学卒業してから就職してそのまま続けてる人や、どうにかして正社員を目指してます、みたいな人が比較的に多く、それを世間では「マトモ」というのだろうけれど、清掃の仕事よりは個性の面では均質的にみえた。
(もちろん探せば個性的な人もいるんだろうが、俺の経験上はそんなに多くはなかった)
ドロップアウトとは縁のないような人が多かったからか、俺には清掃の仕事をしている人のほうが親近感がわいたのかもしれないけれど。
でもそういう意味でも、自分と合ってる人が多いところで働いたから、気を張ることもなく自分らしくいられたし、一緒にいて楽しいし、結果的によかったのかもしれない。
自分に合わないことをやっていると、うまくいかないことが多くなるし、自信もなくなって負のループにはまる。
だから自分に合っていることを選ぶのは、すごく基本的なことだけれど、いい人生にするためには重要なことだ。
清掃のアルバイト、めちゃくちゃお金を稼げる仕事ではないが、悪くもない
俺のやっていた清掃会社は比較的給料がよく、東京だったからかもしれないが、時給で1200円くらいもらえた。
2時間くらいの仕事だから、これだけで生活費の全部をカバーするのは難しいので、掛け持ちする人が多い。
俺のやっていたのは、朝の清掃だったので、そのまま同じデパートの昼の清掃に入る人もいた。
それくらい働けば、浪費家でない人は生活できるくらいの給料はもらえる。
清掃の仕事にはデパートだけでなく、オフィスビルの清掃の仕事や、ホテルの清掃の仕事などもある。
こちらにも基本1人で黙々とやる仕事形態のところもあるので、1人が好きな人にはそういう清掃の仕事もいいかもしれない。
求人サイトの対象地域を決定してから、検索窓に「清掃」と入れて検索してみると、清掃の仕事にどういう仕事があってどれくらいの給料をもらえるかよくわかるだろう。
ただ、時給が安いところは安い。
6時とか7時からの早朝にやる掃除の仕事でも最低賃金に近いところもある。
どの業種にもいえることだけど、とにかく人件費を削減して利益を高めたいと考える人はいる。
そういうところには、相当仕事が楽でない限りは入らないほうがいい。
誰も入らなければ、会社は給料を上げざるをえなくなる。
あともう一つ、清掃業でも若い人しかいないところは、「アメリカ黒ねずみの国」・・・・・・、いや違った、「夢の国」ディズニーランド並みの接客とか言って、施設ですれ違う人には「笑顔で挨拶」を強要してくるところもあるので、過剰なサービスをしたくない人は注意してほしい。
俺はそんなところでは一切働きたくない。
お金を稼ぐなら自分に合ったことをやるのが一番
今思えば、清掃員の仕事は、今までやった仕事の中でもトップ5に入るくらい自分の性格に合っていた。
俺は1人でやれる仕事で、体を動かす仕事が好きみたいだ。
今後、今の仕事が全くなくなったり、もっとお金が必要になることになったら、また清掃のバイトをやるかもしれない。
働きすぎてお金はあるが時間がないのも辛いし、働いてもお金がないのはもっと辛い。
一方で、働かないでお金がなさ過ぎるのもやはり辛い。
減っていく一方の預金残高をみていると、精神的に鬱屈してくる。
現代社会である程度の自由を得るには、人によってその量に違いはあるが、ある程度のお金があったほうがいい。
現在、無職やニートで、なかなか仕事探しに手をつけられなくてお金だけが減っていって精神的に落ちてる人は、気分を上向きにするためにも、清掃員の仕事をバイトでいいので週に2~3回でもいいからやってみるといいかもしれない。
以下は俺がバイトを探すときに使うサイトである。
週5日仕事をしたい人は下の記事で紹介したような求人に応募してみるのもアリだろう。
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