俺は基本的には節約生活をしている人間だ。
なので普段はめったにタクシーに乗らないのだが、この間、仕事の都合で乗る機会があった。
前からタクシーの運転手の仕事に興味はある。
下の記事で書いたように、以前旅していたときに、偶然タクシーの運転手をやっている人との出会いが始まりかもしれない。
俺はよく散歩をするのだが、その道中でもタクシーの運転手の休憩スポットに何度か遭遇する。
そこでタバコを吸いながら談笑している運転手の人たちの緩い空気がなんかいいなぁと思っていた。
今回乗ったタクシーの運転手の人は第一印象で、なかなか話せそうな人だったので、仕事についてちょっと聞いてみることにした。
公務員を退職してから未経験のタクシーの運転手に転職した理由
今回の運転手の方は、そこそこ年齢のいっている人で、60歳は超えていそうな感じの人だった。
行き先を告げた後、世間話をした後で単刀直入に聞いてみた。
「なんでこの仕事を始めたんですか」
「いやぁ、元は公務員をしていたんですよ」
なんと、この人公務員を定年退職後にタクシーの運転手を始めたのだという。
「退職後、ずっと家にいても面白くないもんですよ。だから何かしようと思ってね」
「定年後に未経験からの転職までして、まだ働きたいと思うのは、結構すごいと俺は思うんですけど……」
「いやあね、嫌な仕事だったらやりたくないんですけど、このタクシーの運転手の仕事は僕に合っているんでしょうね。公務員してたときより楽しいですよ」
タクシードライバーの仕事の実情とは?
この話をきいて、前に旅行中に会ったタクシーの運転の人のことを思い出したのでその仕事の実情についてさらに聞いてみた。
「上司と常に顔を合わせる必要がないとか、基本は1人で仕事ができるとかですか?」
「そうですねぇ~。公務員のときは誰かに見られているしね。同じところでずっと一緒に仕事をしているからどうしたって人間関係の問題も起こるし。今はほとんど同僚と一緒に仕事する必要がないから、そこは楽です。私も一人のほうが好きなので」
俺も、オフィスで働いた経験はあって、どのくらいあの環境が自分に合っていないのか自認している。
もう二度とオフィスでは働きたくない……
「それにね、休憩も決まった時間なら自由にとれるんですよ。休みたいと思ったら、どこかに車止めてね、昼寝したっていいし、食事食べに行ったっていいんです。まあ今はGPSがついてますからね、あんまり休憩しすぎるとばれますね、はっはっは。そういうのに厳しいとこもありますけどねぇ、そんなにうちの会社は細かくないので……」
こういう点は、自分のペースで仕事をしたい人にとってはかなり好都合だろう。
休憩時間は、時間内なら何回に分けてもいいらしい。
30分を数回にしたり、20分くらいの細切れを何回もとったりしてもいいのだという。
オフィスで働いていたら、ほかの人の目があるので、こういうことはできない。
たとえ、休憩時間内だとしても何回も休憩をとっていたら、さぼっていると思われそうだし。
まあこのタクシーの運転手さんが言うように、厳しいところもあるらしいので、会社はちゃんと選んだほうがよさそうだ。
タクシードライバーの仕事はやった分だけ収入で評価される。意外と稼げる給料事情
このタクシーの運転手さんが特に強調していたのは、基本の給料に歩合が加算されることだ。
「いやぁ~、私は公務員だったので、がんばっても給料があんまり増えないんですよ。収入が増えたって大したもんじゃない。タクシードライバーはね、やった分だけ稼げます。ノルマはあるんですけどね、それ以上稼げた分はけっこうな割合がもらえるんですよ~」
なるほど、そういうことになっているのか。
でもタクシーで客をとれるかどうかっていうのは運もあるのでは?
「それがね、タクシーを流していれば稼げる場所っていうのもやってればわかってきます。ある時間帯はこことかね。あとは、天気によっても違うし。そういうのは経験によってわかってきますよ。あとはね、常連さんができてくるんです。気に入られると長距離移動するのにも呼ばれるんですよ。そうしたら1回で何万も払ってくれますからね」
こんなふうに、気に入られると指名客も増えていくことになり、収入もどんどん増えていくのだという。
「まあ、そこそこ向いている人なら、月40万くらいは稼げますね。すごい頑張る人ならもっと稼ぎます。まあちょっとはしゃべるのもできないと、そうにはなりませんけどね。あんまりやる気なくて、適当に車走らせたり、人のいないとこでさぼってる人もいますよ。それでも食っていけるくらいの給料は稼げるんです」
タクシーの運転主の収入は悪くないんじゃあないだろうか。
タクシーの運転手は人手不足で求人も多い。祝い金がもらえるところまで……
「どうですか、お兄さんも?」
「俺ですか?実は興味はあったんですよ」
「今、どこの会社も人手不足でねぇ~、いろんなとこで常に求人をかけて募集してますよ。私なんか未経験でしたけど、入社しただけで祝い金がけっこうもらえましたから、はっはっは!」
求人で祝い金出すくらい、タクシー会社が募集かけてるのか。
人口減でどこの会社も人手不足なんだから、タクシー会社もドライバーが足りないのは、まあわかる話だけど。
「私みたいな、定年後の人間でもできるんですから、年齢も関係ないし。いろんな人がいておもしろいですよ~」
年齢が関係ないところはいい。
俺も30代だし、新しい仕事をやるとしたらけっこう年齢でひっかかることもある。
どうやら、いろいろな仕事をやった後でタクシーの運転手になる人も多いみたいで、俺みたいなドロップアウトも入っていく余地が広そうだ。
転職の障壁が少ないのは好都合だ。
無職やニートからの参入もやりやすいかもしれない。
俺みたいな、オフィスで大人数で一緒に仕事をするのが苦手な一人好きな人間で、常に動いているのが好きな人間には、この仕事は結構いいだろう。
今回話をきいてみて、タクシーの運転手はやはり結構気になる仕事だと思った。
個人タクシーで独立できるまでの制限がもう少し緩くなればな~……
またタクシーに乗る機会があったら、いろいろ聞いてみたいと思う。
タクシードライバーへの転職。運転手の仕事を探すなら
タクシードライバーの仕事が気になるなら、以下のタクシードライバー専門の求人サイトなどで実際に求人を見てみるといいかもしれない。
こういったサイトには一応、タクシーの運転手の収入や休みなど仕事条件の詳細についていろいろと書いてある。
他の仕事でも同じだが、タクシー会社も地域によって、いろいろな会社があるし、それぞれに違った仕事の環境や実情があるものだ。
そういった情報を参考にどの会社なら働きやすいのか選択したほうが自分に合った会社に近づくことができるだろう。
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